赤絵と青絵 ――馬場あき子歌集『あかゑあをゑ』書評 「歌壇」に連載した「あかゑあをゑ」を中心に、東日本大震災までの歌を収めた著者第二十四歌集。 二千トンの橋梁開く中軸にヤジロベヱといふ原理をりたり ルミナリエ蒼い孤独を味はひにゆく夜となるたましひうすく 勝鬨橋や神戸のルミ… もっと見る
なかったけれどあった歌 ――あまねそう歌集『2月31日の空』評 ミニチュア模型を眺めるのが好きな人は多いだろう。最近では食品玩具として模型店でなくても購入することができる。昭和の商店街や、キッチンセットなど幅広いシリーズが販売されているが、眺めているときに共通して浮かぶ感情は、〈郷愁… もっと見る
東京新聞 2017-5-13 夕刊:短歌月評「大辻隆弘の30年」 「東京新聞」2017年5月13日の夕刊に短歌月評を書いています。今回は「大辻隆弘の30年」と題しまして、先日続けて刊行されました大辻隆弘さんの講演集『子規から相良宏まで』と歌集『景徳鎮』を取り上げつつ、30年という時間を… もっと見る
歌壇 2017-6:「時代の危機に立ち上がる短歌」参加者アンソロジー2首 本阿弥書店の「歌壇」 2017年6月号の「オキナワに詠む歌―「時代の危機に立ち上がる短歌」参加者アンソロジー」に短歌を2首寄せています。 今年の2月に開かれた「時代の危機に立ち上がる短歌―今、沖縄から戦争と平和を考える」… もっと見る
読売新聞 2017-5-12 夕刊:「鳥」を題とする短歌5首 読売新聞の2017年5月12日夕刊「日本語」欄に「鳥」を題とする短歌5首を寄せています。 石垣島には、渡り鳥も含めて本当にたくさんの種類の鳥がいます。ちょっとしたヤブの横を車で走るときには、シロハラクイナが飛び出してくる… もっと見る
限りある生への意識をめぐって ――渡辺松男小論 渡辺松男の既刊七歌集を振り返ると、人生の短さを詠んだ歌が散見される。 棒切れかなにかのごとき一生も棒切れに長さありてわれ泣く 『歩く仏像』 こごみ見るありあけすみれ一生はたまはりものにしてもみじかし 『蝶』 本稿… もっと見る