歌集『うづまき管だより』


 

めぐすりをみぎめひだりめつかひわく 夏来たりなばもうひとつ来よ

窓の外に映るランプがほんたうであるかもしれず確かめにゆく

ポタージュも水平線が描く弧とひとしく反るか顔よせて見る

エレベーターにちらばつてゐるはなびらを浮かせるために押す地上階

静脈をしなやかな根とおもふとき背中に生やすなら葡萄の木

 

歌集について

2012年から2016年までの短歌から、総合誌や文芸誌に発表した作品を中心に371首を収録。

書籍情報

  • 装画:早川剛
  • 形式:Amazon Kindleアプリ・端末向け 電子書籍
  • 価格:369円(税込)
  • 発行:2012年11月9日

収録内容

  • 水を焼く … 短歌 2010-6
  • うづまき管だより … 短歌往来 2011-2
  • 落ちうる場所で … 文藝春秋 2011-3
  • 四月を破る … 短歌 2011-4
  • 一ダースほどの青い目薬 … 歌壇 2011-5
  • ひとづてのかたち … 短歌 2011-6
  • あの日、猫になるまで … 詩客 2011-7-15
  • たらしむるもの … 毎日新聞 2011-7-16
  • バターとウィスキー … 短歌研究 2011-10
  • 耳鳴りとMs.Greenwichと … 短歌 2011-11
  • Ferris wheels in the coffee mill … 弦 2012-4
  • 背中の葡萄 … 歌壇 2012-6
  • 神肴を拒む … 書き下ろし
  • 飛ぶための重さ … 書き下ろし

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書評など

〈総合誌・紙など〉

  • 吉川宏志歌集『燕麦』×光森裕樹歌集『うづまき管だより』 実感はある? ない? (特集 現代短歌、最前線 : 世代別、16歌集を比べて読む) / 中津昌子氏(「短歌」角川学芸出版 2013-7)
  • 光森裕樹歌集『うづまき管だより』評 / 松村正直氏(「短歌」角川学芸出版 2013-7)
  • 「一二八首の歌集」から始まるもの / 山田航氏(「現代詩手帖」思潮社 時評「来たるべきうた」 2013-3)

〈インターネット〉