客席のない舞台 ――石川美南の空想力

わたしなら必ず書いた、芳一よおまへの耳にぴつたりの話  『離れ島』 石川美南から一首を引くのは難しい。例えば『裏島』から「異界より取り寄せたきは氷いちご氷いかづち氷よいづこ」を引くとする。あまりの暑さに天変を呼ぶほどかき…